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>>>「がん登録法」成立、民主党は欠席<<<
「がん登録等の推進に関する法律」が12月6日、衆議院本会議で可決・成立した。全会一致での採択であったが、民主党は欠席した。
 この「がん登録法案」は、昨年春から超党派の議員連盟「国会がん患者と家族の会」で国会提出に向け議論を重ねていた。当初、音頭を取っていたのは与党でもあった民主党である。総選挙を経て、与党が自由民主党に交代しても事務局は民主党が務め、法案提出を目指すという議員連盟の意志は変わらなかった。法制化作業チームを取りまとめていた自民党の塩崎恭久衆議院議員は、全会一致の「委員長提案」の形で法案を提出したい考えを明らかにしていた。
 しかし11月28日、法案を参議院に提出したのは、自民党の尾辻秀久参議院議員、古川俊治参議院議員らであった。民主党の同意が得られず、委員長提案とはならなかったのだ。民主党は、がん登録法案そのものに反対したわけではない。むしろ「超党派が揃って賛成できる法案にしたい」といっていたのは民主党だ。それが、社会保障制度改革の「プログラム法案」を与党が強行採決したことなどに反発してこの行為に及んだ。12月6日の本会議、がん登録法の採決時に欠席したのも、与党の国会運営に反発したからだ。このときはがん登録法だけでなく、「中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案」などの採決にも民主党は欠席している。
 自民党の1強体制になんとか抵抗しようという姿勢はわかる。しかし、抵抗の仕方には首をかしげざるを得ない。
(2013年12月20日掲載)