薬事ニュース社
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>>>熱中症にはご注意を<<<
 今年の夏は本当に暑い。最高気温が35℃以上の猛暑日も非常に多く、体がしんどい日が続いている。消防庁の発表によると、熱中症で救急搬送された人数は、5月が2668人、6月が7235人、7月が3万6549人となっており、いずれの月においても、調査開始以降で2番目に多い搬送人数となった。8月に至っては、各週7000人~1万人程度が救急搬送され、このうち初診時の状況が「死亡」が0.1%~0.2%、「重症」が1.6%~2.6%と、多くの人が重大な事態に陥っていた。
 いよいよ9月に入ったが、過ごしやすい状況になるのだろうか。日本気象協会が発表した9月の気温傾向および熱中症傾向をみると、「気温は、暖かい空気に覆われやすいため、全国的に平年より高い」「厳しい残暑が続く」とされ、特に前半は東北南部や関東甲信、近畿で「厳重警戒」ランクの所がある見込み、後半は東甲信の一部や東海から沖縄で「警戒」ランクになるとの見解を示している。
 熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指す。屋外にいる時は当然注意が必要だが、実際に熱中症が発生した場所を調べると、およそ4割強が「住居」であり、「公衆(屋内)」が1割程度という結果が示されている。まだまだ残暑は続く。どんな場所にいようと油断せず、温度、湿度、服装、水分補給、休息等に気を付けて過ごす必要がある。
(2023年9月8日掲載)