薬事ニュース社
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>>>2期目の日薬・山本執行部<<<
 3月13日に行われた日本薬剤師会の次期会長・副会長候補者選挙では、現職の山本信夫会長が代議員総数150票中100票を獲得し、対立候補の生出泉太郎副会長にダブルスコアで勝利した。副会長候補選でも、森昌平副会長、乾英夫副会長、石井甲一副会長、田尻泰典常務理事と現執行部メンバーが揃って当選を果たした。山本執行部の1期2年間の会務運営が、会員に支持された選挙結果といえる。
 最大の勝因はやはり16年度調剤報酬改定だ。当初から「調剤一人負け」の雰囲気が濃厚に漂うなか、「大型門前薬局」を狙い撃ちにした「外枠」での引き下げがあったものの、何とか0.17%のプラス改定に漕ぎ付けたことは大きい。実際に12~13日の代議員総会における質疑では、複数の代議員から日薬執行部の活動を労う声が飛び交っていた。
 圧倒的な勝利を収めた山本執行部からは、すでに長期政権の様相すら漂うが、山本会長は選挙後の会見で「『驕らず、高ぶらず』を頭に置きながら、広く会員の話を聴ける体制を整える」と気を引き締めた。100票を獲得したとはいえ、50票の不信任票も残っており、生出副会長に票を投じた代議員は本紙に「何とか三桁を崩したかった」と悔しさを滲ませた。薬局・薬剤師を取り巻く厳しい環境に対応するためには、日薬会内が割れていてはどうしようもない。山本執行部には今後、残りの50票も信任票に変えていく取組みを期待したい。
(2016年4月15日掲載)