薬事ニュース社
オピニオン

>>>オリンピックと選手寿命<<<
 2月23日に閉幕したソチオリンピックでは、連日のように日本人選手の活躍が報道された。誰がメダルを獲ったとか好記録をマークしたとか、そんな話を聞くと思わず胸が熱くなる。
 特に驚いたのはスノーボード競技での躍進だ。中でもスノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢選手と平岡卓選手が銀と銅メダルを獲得。しかもスノーボード競技のメダル獲得は日本人史上初の上、平野選手は冬季五輪でのメダル獲得で日本人最年少記録を塗り替えた。記録づくしの快挙となったが、15歳と18歳という彼らなら今後もまだまだ活躍してくれるだろう。
 ただ、記録づくしの活躍といえばやはりスキージャンプのラージヒル個人で銀メダルに輝いた葛西紀明選手だ。92年のアルベール五輪から、史上最多の7回出場。41歳でのメダル獲得は冬季五輪における日本人最年長記録で、五輪ジャンプ競技に限れば世界最年長記録を更新した。若い選手と競い合い、結果を残す姿はまさにレジェンドだ。
 40代での活躍は驚異的だが、医学的サポートやトレーニング法の発達により、様々な競技で選手寿命が延びている。季節外れの例えになるが競泳は早熟型のスポーツとして、これまで中学や高校生などの10代が主戦力だった。ところが最近では20代が活躍するなど、10年近く選手寿命が延びているらしい。若い選手が世界を相手に戦う姿も感動的だが、ベテラン選手の熟練した技術を長く見られるのも嬉しいものである。
(2014年2月28日掲載)