薬事ニュース社
オピニオン

>>>坪井氏と坂口氏と秋葉氏、医療のあり方に物申す<<<
 医療関係者は医療の羅針盤たれ、そのためにも自らの責任に厳格であれ、そして志を高く掲げよ――。そんなメッセージで貫かれていたように感じる。
 本紙ではこのほど、①今の医療をどうみるか②中医協への思い③製薬企業への注文と期待、などについて「各界のオピニオンリーダーに聞く―今後の日本の医療、薬事を考える」をテーマとする座談会を企画した。
 オピニオンリーダーとしてお招きしたのは、坪井栄孝氏(前日本医療機能評価機構理事長/元日本医師会会長)、坂口力氏(衆議院議員/公明党副代表/初代厚生労働大臣)、そして秋葉保次氏(元日本薬剤師会副会長)の御三方。高齢化する社会における医療の方向付けや規制緩和への対応など、当時の医療の転換期において、それぞれの立場で重要な役割を担われ、奮闘した方々だ。
 座談会で話題にのぼったのは、▽医師として戦後初の厚生大臣に就任した当時のいきさつやその後の苦労▽日本医師会長として臨んだ厚生(労働)省および同大臣との真剣勝負▽“規制緩和”と社会保障(医療保険)の闘い▽国家戦略としての製薬企業への思い、等々。また、日医会長の立場を経験し、いまなお現場の第一線で活躍中の坪井氏をして、「責任ある立場の人物から初めて聞いた」と言わしめる興味深い“昔話”にも花が咲いた。これらの“昔話”は、今も色褪せるどころか、今だからこそ注目すべき内容と言えるのかもしれない。
 今回、ナビゲート役となられたのは、一部の人たちから“八舌九尾の怪人”と愛情込めてあだ名される秋葉氏。その秋葉氏の名司会で「しっかりしゃべらされてしまった」(坪井氏)、「まったくです」(坂口氏)と頬をゆるめた2人の重鎮が語る座談会の全容を、近々、シリーズで紹介する。
(2009年6月12日掲載)