かぜ薬市場 各社の戦略
ファミリーユース、症状別訴求、剤型・・・
ニーズに対応し多様な製品
 かぜ薬は、治療薬的性格が強く、患者(生活者)の症状、ニーズを受け、効能、剤型が多様化している。症状で言えば、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、発熱、咳、頭痛――など、生活スタイルに合わせたニーズについては、「眠くなると困る」「水なしで服用したい」「昼間(昼食後)服用するのが難しい」などを挙げることが出来る。停滞が続く市場の中で、製薬各社は、ファミリーユースや症状別などそれぞれの戦略を練っている。また、規制緩和による販路の拡大も製薬企業の選択肢を広げている。今シーズンの主要各社の戦略を探る。
ファミリーユース――エスエスも発売
 OTCトップメーカーの大正製薬は、常備薬としてのかぜ薬と生活者個人のニーズへの対応の両面を推進している。家庭の常備薬としての「パブロンSゴールド」と、大人用の「パブロンエース」が2大看板だ。今シーズンは、新たな販促策として、製品にヘッダーシールを貼付する。ヘッダーシールとは、「のどの痛み、せきに」など製品の特徴を書いた透明なシールで、製品の上部に貼り付ける事でユーザーの目を引く作戦だ。
パブロンSゴールド
エスタックイブエース  エスエス製薬は、イブプロフェン配合の「エスタックイブエース」(錠・顆粒・カプセル)を中心に展開するが、9月にファミリーユースタイプの「エスタック総合感冒」を新発売。ファミリーユース需要の掘り起こしを狙う。販促に関しては、テレビCMに黒木瞳さんを起用。また同社初の試みとして、全国主要都市の映画館におけるCM上映なども行う。このほか新範囲医薬部外品として、「エスタックトローチ」「エスタックスプレー」などを発売した。
 三共は、ルルの主力品として位置付ける「新ルルAゴールド」から、「新ルルAゴールドカプレット」を新発売。パーソナルユースといての使用性を考え、「のみやすいサイズで、携帯できるカプレット」という利便性を付加した。主力の「新ルルAゴールド」は、「ねつ・のど・はなに、ルルが効く」をキャッチコピーに、常備薬として幅広い効き目を訴求していく。また、子ども用かぜ薬「ルルこどもシロップ」も新発売、ラインアップを強化した。このほか医薬部外品で「ルルトローチ」、「ルル滋養内服液ゴールド」「ルルのど飴DX」を新発売した。 新ルルAゴールドカプレット
患者の症状にフィット
 武田薬品は、昨年に引続き「ベンザブロックS」「ベンザブロックL」「ベンザブロックIP」に注力。鼻水・鼻づまりには「ベンザブロックS」、のどの痛み・発熱には「ベンザブロックL」、発熱・さむけ・頭痛には「ベンザブロックIP」と、症状別の訴求を行っていく。メインターゲットは30代主婦や若い働く世代。同社によれば、「症状を相談する患者は多く、勧めやすい」ことから、症状別訴求は薬店・薬局においても好評だという。なお、新範囲医薬部外品の発売は予定していない。
ベンザブロックS ベンザブロックL ベンザブロックIP
 佐藤製薬の「ストナ」ブランドも、鼻水・鼻づまりの「ストナジェルサイナスS」、熱・のどの痛みの「ストナアイビー」(ジェル、顆粒、錠)、せき・熱の「ストナプラス2」(錠、顆粒)など、症状別にラインアップが揃っており、かぜの症状に対するきめ細かい製品構成で訴求している。同社のラインアップには、吸収を早くするため、カプセルに液状の有効成分を封じ込めた“ジェル”製剤があるのが特長。また、葛根湯の液剤も新発売した。葛根湯は、生薬由来で眠くならないのが特長だ。 ストナ葛根湯2
多様なニーズに対応した製品群
 ゼファーマは、旧山之内製薬の「カコナール」ブランドと旧藤沢薬品の「プレコール」ブランドを持つ。「カコナール」は、葛根湯、小柴胡湯、小青竜湯の生薬タイプの液剤で、「プレコール」(カプセル、錠、顆粒)はイソプロピルアンチピリン(IPA)を配合した持続型製剤で1日2回の服用で済むのが特長だ。このほか今シーズンはこども専用のかぜパップ剤「カコナールこどもかぜパップ」(医薬部外品)を新発売した。
プレコール
コンタック  グラクソ・スミスクラインの「コンタック」ブランドは、今年発売40周年を迎えた。「コンタック600ST」「コンタックせき止め ST」は1日2回の服用が特長で、日常忙しくしている社会人、それも20~40歳代をメインターゲットに訴求していく。「今タック」ブランドには、日本初となる朝・昼用と夜用の2種類の薬を1つのパッケージに入れ込んだ「コンタック総合かぜ薬 昼・夜タイプ」があるが、今秋から新しいCMを放送し、身近な「コンタック」をアピールする。
 同様の朝・昼用と夜用の2種類の薬を1つのパッケージに入れ込んだタイプは、ファイザーも「アネトン」ブランドから「アネトンi総合感冒カプレット 昼・夜タイプ」を発売した。 アネトンi
(薬事ニュース 2005年11月4日号掲載)
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